東京都現代美術館アーティスト
青山悟、バクダパン・フード・スタディ・グループ、CAMP、ヒーメン・チョン、ジョナタス・デ・アンドラーテ、ブレンダ・ファハルド、FAMEME、シルパ・グプタ、檜皮一彦、出光真子、今宿未悠、ジュリア・サリセティアティ& アリ・ジムゲット・センディ、黑田菜月、アン・ミ・レー、サム・メッツ、シュビギ・ラオ、リ、ライス・ブリューイング・シスターズ・クラブ、ピナリー・サンピタック、佐々木健、新海覚雄、ソー・ソウエン、髙橋莉子、髙橋凜、トランスフィールドスタジオ、上原沙也加、植村真、カレル・ファン・ラーレ、山田響己、大和楓 他
開館30周年を記念し、国内外で活動する幅広い世代のアーティスト約30名/組の実践を紹介する大規模展「日常のコレオ」を開催します。本展は、アーティスト、鑑賞者と共に、現代美術を通してこれからの社会を多角的に思考するプラットフォームの構築を目指し、作品展示のみならず、鑑賞者の参加と対話を伴うパフォーマンスやワークショップも数多く展開します。
本展では、ジェンダー規範に基づく家庭から美術館のような制度的空間、ムンバイや沖縄などの都市空間に至るまで、異なる場所における人々の営みや身振りに着目し、変容をもたらす主体性の現れを探求します。東京でのリサーチをもとに制作された新作も多数含む本展は、人々の日常を織りなす場所に内在する文化的、政治的、経済的諸力の相互作用を掘り下げながら、しばしば社会構造に組み込まれた見えない暴力や抑圧の力学を可視化し、その影響を浮き彫りにします。同時に、そこに生きる人々の経験、記憶、切望に光を当て、従属を拒み逸脱する抵抗の身振りと、それを生み出す創造性やユーモアについての洞察を与えてくれます。
ゆえに展覧会タイトルに含まれる「コレオ=コレオグラフィー(振付)」は、制度や慣習、社会的規範によって規定される言動と、そうした管理や統御に対する批評的な応答、つまり日常を自らの内外から異化し、新たな場と生き方を創出する実践の両方を指し示しています。
アーティストたちとの密接な協働により構成される「日常のコレオ」は、生の諸条件に対する複層的な視座を提示し、多元的な社会の成熟に向けた想像と対話の場となることを志向します。