マスダは、映像や液体を用いた作品を通じて、人間中心の社会が自然や動植物に与えてきた影響を問い直し、「クィア・エコロジー」という視点から、国家が生命や出生を管理する「生政治」とテクノロジーの関係を探求しています。 本展では、放射線による皮膚の変容や、汚染に晒された動物や土地に起こる変化にまつわるリサーチをもとに制作した新作を中心に、過去作《Pour Your Body Out》(2023年)などを展示します。作品を通して、目に見えにくい「毒性」と共に生きざるを得ない現実を浮かび上がらせ、そのような環境を生み出した人間と、その影響を受けるさまざまな存在との間に生じる、奇妙で「親密な」関係性を提示します。