岡山県倉敷市の大原美術館の新館長に美術史家の三浦篤が就任することが、6月22日同館のTwitterで発表された。2002年から現館長を務める高階秀爾は6月30日をもって退任する。
1957年島根に生まれた三浦は、美術史家として西洋近代美術史、とくに19世紀フランス絵画史と日仏美術交流史を専門とする。93年から東京大学教養学部助教授、2006年から23年には同総合文化研究科教授を歴任。現在は同客員教授。また15年からは大原美術館理事を務め、美術品収集方針の策定などに携わってきた。
17年に『近代芸術家の表象 マネ、ファンタン=ラトゥールと1860年代のフランス絵画』(東京大学出版会、2006)で第29回サントリー学芸賞芸術・文学部門を、21年に『移り棲む美術 ジャポニスム、コラン、日本近代洋画』(名古屋大学出版会、2021)で芸術選奨文部科学大臣賞受賞を受賞している。また15年にはフランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエを受勲、23年に紫綬褒章を受章した。
今回の人事は、来年4月に開設する大原芸術研究所の立ち上げに関わるもので、高階は同研究所の所長に就任する予定。これらの詳細は、6月28日開催の記者会見で発表する予定だ。
【新館長就任のお知らせ】
— 大原美術館 (@OharaMuseum) June 22, 2023
大原美術館は、現館長の高階秀爾が2023年6月30日をもって退任し、新たな館長に2023年7月1日付で、三浦篤が就任することとなりました。
なお、本件については、6月28日にプレス向けの記者会見を予定しております。 pic.twitter.com/UJt1M9B76c