全世界で絶大な人気を誇る『ポケットモンスター』シリーズと工芸作家のコラボレーション展。2023年3月~6月に石川・国立工芸館で行われ、その後、アメリカや日本各地の巡回を経てバージョンアップして東京で開催されている。今回は追加作品を含む約80点を展示。ポケモンと工芸が正面から出会ったらどんな「かがく反応」が起きるのか? この問いに人間国宝から若手まで20名のアーティストが挑んだ。ポケモンの姿かたちや仕草、気配などを呼び起こす作品や、進化や旅の舞台、技などゲームの記憶を辿る作品、日々を彩る器や着物などに誘い込まれたポケモンたちなど、多様な作品が一堂に会す。レポートを公開中。
会場:麻布台ヒルズ ギャラリー
会期:11月1日〜2025年2月2日
アートフロントギャラリーでは、7年ぶりとなる川俣正の個展。川俣は、1987年〜1991年のあいだ、その年に自身が行ったプロジェクトを回顧するドキュメント展示「Kawamata Annual」を毎年開催していた。今回は「Kawamata Archive 2024」と題し、今年1年に手がけた活動を写真やマケット、模型で紹介する。また、1984年の《工事中》以来、度々続けてきた代官山ヒルサイドテラスを巻き込んだインスタレーションも展開され、エントラスに2点の新作が設置されている。樹木に設置したバージョンの《Tree Hut》は、日本初公開となる。
会場:アートフロントギャラリー
会期:11月8日〜2025年1月19日
妹島和世と西沢立衛による建築家ユニットで、2010年にプリツカー賞を受賞したSANAA。本展は、SANAAによって1999年に設計された初期の作品である飯田市小笠原資料館を会場に、同館の開館25周年を記念して行われる特別企画展となる。会場では、小笠原資料館の図面や模型、設計当初の模様を撮影した特別動画に加え、金沢21世紀美術館をはじめ、代表的な建築物もあわせて紹介される。SANAAの建築空間を体感しながら、その思想や魅力について深く知ることのできる機会となる。
会場:飯田市小笠原資料館
会期:10月26日〜12月27日
1910年にオランダで生まれ、20世紀のイタリアやアメリカにおいて、絵画、デザイン、絵本など多彩な分野で活躍したレオ・レオーニ。『スイミー』や『あおくんときいろちゃん』などの絵本は、刊行から60年以上経ってもなお愛され続けている。板橋区立美術館はレオーニ本人の協力により、1996年に日本初のレオ・レオーニ展を開催。逝去後も遺族との交流が続き、のちに約70点の作品を寄贈されている。同館では3度目のレオ・レオーニ展となる本展では、作家の生涯にわたる制作活動と、影響関係にあったアーティストたちをあわせて紹介。同館でのこれまでの交流の重ねや長年の調査研究から明らかになったレオーニの活動の全貌を、20世紀の文化史の流れのなかから検証する。
会場:板橋区立美術館
会期:11月9日〜2025年1月13日
19世紀末〜20世紀初頭のパリで活躍したデザイナーであり、画家としての活動も精力的に行っていたアーティストのアルフォンス・ミュシャ。本展は、デザインと絵画というふたつの領域で活躍した彼の、すぐれた造形の力に注目し、ふたつの世界に共通する「ミュシャらしさ」に迫る機会となる。版画、油彩画に、貴重な下絵や物語の挿絵、素描なども展示され、ミュシャの魅力を紐解く。他館への巡回の予定はないという。レポートを公開中。
会場:府中市美術館
会期:9月21日〜12月1日