太陽の塔 出典:Wikimedia Commons(663highland)
1970年に開催された大阪万博のシンボルで、岡本太郎がデザインした《太陽の塔》が、重要文化財に指定されることになった。16日に開かれた文化庁の文化審議会で答申された。
大阪府吹田市で開催された大阪万博のパビリオンとして建設された《太陽の塔》は、高さ約70m。鉄筋コンクリートや鉄骨を組み合わせた構造で、左右に手を広げたような外観が特徴。正面中央・上部・背面に付いた3つの顔が過去、現在、未来を象徴する。「人類の進歩と調和」を表現するテーマ展示施設としての役割を担った。岡本太郎による特異な形状のデザインを、設計から施工まで当時の最先端の技術で具現化した。
今回の重要文化財指定にあたっては、「高度経済成長期の日本を象徴する大阪万博の記念碑となる貴重なレガシーであることから、技術的に優秀なもの、歴史的価値の高い」と評価された。
万博後に解体予定だったが、75年に保存が決定。何度かの限定公開を経て2018年3月に再び公開された。内部の展示空間には、鉄鋼製で造られた高さ約41mの「生命の樹」がある。
《太陽の塔》への入館は、前日までの事前予約制(先着順)。予約方法は公式サイトから。