「テート美術館 ターナー展──崇高の絵画、現代美術との対話」キーヴィジュアル 作品画像:J.M.W. ターナー 捕鯨船エレバス号に万歳! もう一頭獲ったぞ! 1846年展示(部分) Photo: Tate
19世紀イギリスを代表する風景画家、ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナーの展覧会「テート美術館 ターナー展──崇高の絵画、現代美術との対話」が、東京・上野の国立西洋美術館で2026年10月24日~2027年2月21日、大阪・大阪中之島美術館で2027年3月13日~6月27日に開催される。
イギリス・ロンドン生まれのジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー(1775〜1851)は、自然の壮大さや大気、光の移ろいを独自の技法で表現し、従来の写実を超えた詩的な画風を確立。「光の画家」として知られ、その革新的な色彩と筆致は印象派の試みに先行したとも言われている。
イギリスでは2020年から新20ポンド紙幣にターナーの肖像が採用され、2005年に行われたBBCラジオ4とナショナル・ギャラリーによる投票では「イギリス人がもっとも愛する絵画」にターナーの作品が選ばれるなど、高い人気を誇る。イギリスの現代美術を代表する賞であるターナー賞には、彼の革新精神を受け継ぐ意図が込められている。
本展は、世界最大級のターナー・コレクションを誇るロンドンのテート美術館の所蔵作品から、ターナーの油彩40点以上、水彩やグアッシュ40点以上を紹介する大規模展。展示は、イギリスの自然、山岳、ヴェネチアの風景、歴史画、海景画など、ターナーの作品をテーマごとに再編し、ゆるやかな時系列順で紹介する。

さらに1章につき数人ずつ、ターナーの作品と響き合う現代の作家の作品を織り交ぜることで、ターナーの画業を振り返るだけでなく、過去と現代のアーティストたちの試みを対話させ、彼らが時空を超えて共有している問題やテーマを浮かび上がらせることにも挑む。
過去に日本で開催した際も多くの人々を魅了したターナー展。今回も注目の展覧会となりそうだ。
「テート美術館 ターナー展──崇高の絵画、現代美術との対話」
東京会場
会期:2026年10月24日~2027年2月21日
会場:国立西洋美術館
主催:国立西洋美術館、テート美術館、朝日新聞社
協賛:ダイキン工業、NISSHA
大阪会場
会期:2027年3月13日~6月27日
会場:大阪中之島美術館
主催:大阪中之島美術館、テート美術館、朝日新聞社、関西テレビ放送
協賛:NISSHA