公開日:2024年7月3日

山本浩貴さんが選ぶ極私的「20年間のベスト展覧会」。2004〜24年のなかで記憶に残る展覧会は?【Tokyo Art Beat 20周年特集】

Tokyo Art Beat設立20周年を記念する特集シリーズ。山本浩貴さん(文化研究者)が選ぶ展覧会は?

山本浩貴 写真:吉田志穂

2024年、Tokyo Art Beatは設立20周年を迎えます。この記念すべき年と、これまで/これからのアートシーンを祝福すべく、ユーザーの皆さんから「ベスト展覧会」を募るアワード企画とオンラインイベント、そして特集記事が進行中。

シリーズ「20年間のベスト展覧会」では、アートやカルチャーシーンで活躍する方々にTABがスタートした2004年から24年6月までに開幕した展覧会のなかで、記憶に残るものを1〜3点教えてもらいます。極私的な思い出から、現在の仕事につながる経験まで……展覧会にまつわるエピソードとともにお届けします。【Tokyo Art Beat】

*特集「TABの20年、アートシーンの20年」ほかの記事はこちらから

「レベッカ・ホルン展-静かな叛乱 鴉と鯨の対話」(東京都現代美術館、2009〜10)

就職活動をあきらめ、かといって研究者になることなど夢にも思っていなかった大学4年生のとき、はじめて鑑賞した「現代アート」の展覧会。その自由さと良い意味での「無法地帯」ぶりは、「美術」というものに対してぼくが抱いていた考えを大きく揺さぶった。いまになって思えば、現代アートの力や可能性について考えをめぐらせる最初のきっかけになった展示であった。

<Tokyo Art Beatへのメッセージ>

20周年、おめでとうございます。メディアと研究者として、これからもしっかりとお互いの仕事を批判的に眺めていける、信頼できる関係を築いていくことができれば幸いです。よろしくお願いします。


*「Tokyo Art Beat」20周年を記念するアワード企画と特集を実施! ユーザーみんなで20年間の「ベスト展覧会」を選ぼう。推薦を7月8日まで募集中

詳細は以下をご覧ください。読者の皆さんの推薦・投票をお待ちしています!

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山本浩貴

山本浩貴

やまもと・ひろき 文化研究者、アーティスト。1986年千葉県生まれ。実践女子大学文学部美学美術史学科准教授。一橋大学社会学部卒業後、ロンドン芸術大学にて修士号・博士号取得。2013~2018年、ロンドン芸術大学トランスナショナルアート研究センター博士研究員。韓国・光州のアジアカルチャーセンター研究員、香港理工大学ポストドクトラルフェロー、東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科助教、金沢美術工芸大学美術工芸学部美術科芸術学専攻講師を経て、2024年より現職。著書に『現代美術史 欧米、日本、トランスナショナル』(中央公論新社 、2019)、『トランスナショナルなアジアにおけるメディアと文化 発散と収束』(共著、ラトガース大学出版、2020)、『レイシズムを考える』(共著、共和国、2021)、『この国(近代日本)の芸術――〈日本美術史〉を脱帝国主義化する』(小田原のどかとの共編著、月曜社、2023) など。