公開日:2025年1月9日

映画『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』を見て、“大人”について考えた

TABのスタッフが気の向くままに更新する日記。今回は編集部・後藤がおすすめ映画をご紹介します。2024年12月27日から公開中

『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』

あけましておめでとうございます。TABは1月6日が仕事始めでした。今年は9連休でしたが、休み中にやろうと思っていたことの3割もできなかった気がします。休み中の1日ってなぜ秒で終わるんでしょうか。

そんななかでも、気になっていた映画『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』を大晦日に見ることができました。2003年のカナダを舞台に、人間関係がうまくいかない映画好きの高校生の姿を描いた青春コメディー……と思って見に行ったのですが、主人公のローレンス(アイザイア・レティネン)がアルバイトをするレンタルビデオ屋の店長アラナ(ロミーナ・ドゥーゴ)に思いのほか感情移入してしまい、「アラナ、絶対に幸せになって……」という気持ちで映画館を出ました。

詳細はネタバレになってしまうので伏せますが、当初ローレンスには“冴えない仕事をしている大人”としか映っていなかったアラナにも挫折やぬぐえない傷があります。そこには彼が憧れる映画産業の問題も関係している。ローレンスは年齢も精神的にも子供で、辛い経験もしている、守られるべき存在ですが、大人だっていつでも“大人っぽい”振る舞いができるわけじゃないし、しなくて良いときも絶対にあるはず。それでも私からしたらアラナはだいぶ“大人”だけど……。ローレンスの映画オタクゆえのイタさは憎たらしくも愛おしくもありますが、彼を取り巻く大人たちもみんな魅力的でした。ローレンスの親友マットも優しい。ふたりで『サタデー・ナイト・ライブ』のオープニングを再現するシーンが大好きです。

図らずも「大人ってなんだろう……」と考えながら締め括った2024年でした。今年もよろしくお願いします。

後藤美波

後藤美波

「Tokyo Art Beat」編集部所属。ライター・編集者。