Courtesy of Gucci ©Tadanori Yokoo
グッチ銀座ギャラリーで開催されている展覧会「横尾忠則 未完の自画像 – 私への旅」が、好評につき会期を11月9日まで延長する。キュレーターは南雄介。
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本展は、横尾作品すべてに共通するテーマ「未完」への新たなアプローチであり、「展覧会という発表の場でさえも未完成であることによって、より豊かな創造性が宿る」という考えを体現している。会期延長にともない、新作を含む7点を追加展示。そのうち6点は今年初夏に描かれたもので、すでに展示されている自画像・家族肖像シリーズの続編となる。
とくに注目すべきは、約70年連れ添った夫人の横尾泰江が1970年代以降に描いた絵画が、横尾の作品に初めてコラージュとして取り入れられていること。スタイルもテーマも異なる絵が融合することで、横尾が語る「家族とは謎で不思議なもの」という言葉が鮮やかに浮かび上がり、夫婦や家族の深層に静かに触れる作品群となっている。
入場は無料・予約不要。